片桐専務インタビュー

INTERVIEW

片桐専務インタビュー

ネクステージグループ専務取締役 片桐 直也

片桐 直也
(かたぎり・なおや)

1981年生まれ、三重県出身。ネクステージグループ専務取締役。新卒内定を辞退し、24歳でネクステージ株式会社を共同創業。グループ経営の地盤となるコーポレート部門を統括する。

ネクステージグループ専務取締役 片桐 直也

起業に見た組織創りの現実。
急成長期を迎えた
ネクステージグループの
経営展望とは

新卒就職をせず、起業の道へ。ネクステージグループ共同創業者、専務取締役片桐が見た事業成長の現実と、未来展望を語ります。

内定を蹴って起業の道へ。
22歳の決断

「そろそろ、一緒に会社をやらないか?」

丹野代表にそう声をかけられたのは、22歳の時でした。 当時の僕は東京六大学の理系に通う大学4年生。すでに就活を終え卒業を待つだけの僕にと って、この言葉は人生の大きな分岐点でした。

会社をやると言っても、具体的に何をやるかは全くわかりません。 でも、代表についていけば楽しそうだな、何か出来そうだ。そんな直感が働いたことを今でも覚えています。

「やりましょう!」

僕はそう答え、内定を頂いていた会社に「辞退」の連絡を入れました。

内定を蹴って起業をするのは、現実的には考えにくい選択肢かもしれません。よもや、事業計画もなければ目処もない、先の見通しは全くない状態です。

ただそこにあったのは、未来への希望や楽しみ。 ワクワクとした自分の感覚値。

その気持ちを信じ、大学卒業後2年間のアルバイト生活で資金を創り、24歳の時にネクステ ージを丹野と起業しました。

バー「WONDER」
ネクステージグループ専務取締役 片桐 直也

請求書って何ですか?
起業後は本屋に通い詰める日々

初めてのオフィスは、玄関を開ければすぐにキッチンがある……いわゆるマンションの一室です。

業務内容は、財務コンサルティングでした。しかし、実績もない24歳の若造に仕事を依頼する中小企業の社長はいません。

売上はまったく立たず、起業早々に「社会はそんなに甘くない」と現実の厳しさを知ります。さらには社会経験もほとんどなかったため、「請求書を出す」といったビジネスのいろはも分かりませんでした。

本屋に通っては、こうした仕事の基礎から勉強する毎日。

そんなよちよち歩きで始まったネクステージですが、大変だったという記憶はありません。売上が上がらない危機感はあれど、希望や楽しみが勝り、悲観的に思うこともありませんでした。

そこから、経営の専門家を紹介するマッチングビジネスなど、様々な事業のトライ&エラーを行いながら、ある時WEB広告の可能性を感じてWEB領域に乗り出すことになりました。

伸びる業績、下がる士気。淀んだ社風に見た「組織創り」の重要性

それから少しずつ売上や人員数が伸び始めます。 しかし業績とは裏腹に、組織はボロボロの状態でした。

創業期の社内に蔓延していたのは「結果さえ出せば良い」という社風です。そこに、理念やビジョンはありません。

僕が好きな言葉に、二宮金次郎の「道徳なき経済は罪悪であり 経済なき道徳は寝言である」があります。理念と利益は補い合う両輪の関係にある、という意味です。

今の現状は、片方の車輪のみがはまっている車のようなもの。 その時に初めて「こんな会社にしよう」というビジョンや理念を創り上げていきました。

その結果離職が相次ぎ社内に残ったのは僕を含めて3名だけでした。

事業創り以上に組織創りを優先するようになったのは、こうした体験を通じてのことです。

バー「WONDER」
ネクステージグループ専務取締役 片桐 直也

北海道に行くか大阪に行くか。
目的地の違いは「価値観の違い」

創業当時は、ほとんどのメンバーがリファラル採用(縁故採用)で集まっていました。結果的に、価値観の近い仲間が集まることとなります。

しかし事業が成長するにつれて、採用が追いつかなくなる瞬間が訪れます。そこで何度か外部採用を試みましたが、この際に感じた価値観のズレには苦労しました。

価値観が違うということは、向かう方向が違うということ。

つまり、「僕は北海道に行きたい」「僕は大阪に行きたい」と言った目的地の違いがあります。目的地が違うということは、経路も違い進み方も違うということです。

その方向性を修正するのは非常に大変で、その時期に価値観が同じであることの重要性を学びました。

そこから、共通の価値観が合っていないと、一時的には良くとも最終的には会社はうまく立ち行かないと学びました。

「この会社はそんな制度も無いんですか?」

「この会社はそんな制度も無いんですか?」

中途採用の方から、こんな耳の痛い言葉も聞きました。しかし、その時僕が感じていたのは「言ってくれてありがとう」という気持ちでした。

規則やシステム、セキュリティなど、会社の規模によっては厳密な整備をせずとも「その場しのぎ」でやれてしまう部分があります。事実、急成長期を迎えたネクステージはこうした環境整備が追いついていませんでした。

小さなことにも気づけなかった自分に、腹が立ったこともあります。ただ企業として、事業として成長するために会社の地盤を固めることは必要不可欠です。

そのために、優先順位を定めて、一歩一歩積み重ねていく。

規則や制度も整っていない状態から、一つずつルール化・明文化をし会社として脱皮しなければいけないと強く感じ、そこから今もグループ経営の基盤作りに注力しています。

ネクステージグループ専務取締役 片桐 直也

売上や利益よりも
「目指すべきもの」がある

実は僕は売上や利益、事業数をあまり意識していません。

あくまでもこれらは僕たちが目的に向かう上でのフラグであり、経営重要指標ではないと言う考え方です。

では何が経営重要指標かと言えば、グループ経営ビジョンに掲げた「あきらめないすべての人に、チャンスが届く社会をつくる」ために、まずは2026年までに1000人の”あきらめない人”の雇用と30人の経営者の輩出です。

まだまだ経営ビジョンの達成にはほど遠いですが、まず僕たち自身も、あきらめずに成長していく必要があります。

そして、この指標をお飾りのように掲げるのではなく、明確かつ定量的に追い、経営に反映させる取り組みをしています。この考え方を支えるのがグループ経営基盤です。城で例えれば、経営基盤は石垣。石垣に穴があれば城そのものが崩れてしまいます。

まだまだ課題はありますが、業績や組織が倍々になったとしても、それを押し上げられるようなレベルアップとともに、各子会社単位でも強いネクステージグループを目指していきます。


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